タイで働くとは。認識するべき日本とタイの7つの違い

海外在留邦人数調査統計のデータによると、タイに移住・赴任される方は年々増加傾向にあり、2017年10月時点ではアメリカ、中国、オースラリアに次いで4番目に在留邦人が多い国となります。

 

しかし、いざ海外での仕事が始まった際に、仕事に対する認識や文化の違いからマネジメントに苦労する方も多くいらっしゃいます。

中には「日本では当たり前なのに、、、!」と毎日怒りを感じている方もいらっしゃるかもしれません。

今回はタイで働き始めた時に直面する「日本とタイの7つの違い」を紹介したいと思います。

本記事ではタイの方の国民性を批判したり、日本人が優位だと主張したりすることが目的ではなく、お互いの違いを認識し、職場でのコミュニケーションを円滑にするためにお役立ていただければと思います。

また内容によっては「共感できる」という方もいらっしゃれば、「うちのタイスタッフはそんなことない!」という方もいらっしゃると思います。こちらはあくまで傾向なので、参考程度に捉えていただければ幸いです。

タイで仕事をする上で認識するべきタイと日本の違い7つ

1.楽観的でのんびりした性格

タイと聞いて「ほほえみの国」を連想する方は多くいらっしゃるのではないでしょうか。

いつもニコニコしていて、優しい国民性を持つ人が多いというイメージがあると思います。

実際にタイの国民性は日本人と比べてのんびりしていて、常に楽しいことを優先に、辛いことはなるべく避けると傾向にあると思います。

日本でよくいわれる「苦労は買ってでもしろ」「苦労した経験は人を成長させる」という言葉はあまり響かないかもしれません。

もちろんタイの方の中には、バリバリ働くハードワーク型の人もいらっしゃいます。

しかし、そのような人材はどちらかといえば少数派のため、タイ人従業員にハードワークを強制すると、転職を考え始める人が出てくる可能性もあります。

日本人の「勤勉=美徳」という考え方は、世界から称賛される日本人の長所でもありますが、その考え方がどの国でも理解される訳ではないようです。

2.おしゃべりが大好き

タイの方は非常におしゃべりが大好きで、実際に仕事中でも会話を楽しんでいる姿をよく見かけるのではないでしょうか。

企業によっては「仕事中は私語厳禁!」とルールを設定している企業もいらっしゃると思いますが、タイの方はなによりも他人との人間関係やコミュニケーションを重視しています。

あまり厳しくしすぎてしまうと、かえってタイの方にとって過ごしにくい雰囲気になるかもしれません。

3.本名とは別にニックネームを持っている

タイの方はニックネームを持っています。タイの方に聞くと、タイの名前は長くて覚えづらく、名前を全部呼ぶだけでも苦労するため、生まれたときにニックネームが名付けられます。

そのニックネームは非常にシンプルで、呼びやすくて覚えやすいものが多いです。

またビジネスのシーンにおいてもニックネームで呼ぶこともあります。

そのため、年上の方と接する場合はどのように呼べばいいかを一度尋ね、ニックネームの前に日本語の「様」にあたる「クン」や「さん」にあたる「ピー」をつけます。

ニックネームが「ニックさん」であれば、「クン ニック」「ピー ニック」と呼びます。

タイの方の中には、日本人宛にメッセージを送る時「さん- san」を名前のあとに付けて送ってくれる方もいらっしゃいます。

やはり自国の敬称を使ってくれると気持ちよく感じるものなので、タイ人の方にメッセージを送る際も、タイで使う敬称を使ってみるのもいいかもしれません。

4.仕事に対する価値観

仕事は責任をもって最後までやり遂げるべきだ」と考える日本のビジネスマンの方は多いと思います。

たとえそれが理不尽な状況や、不快に感じることがあったとしても、途中で投げ出すことに対して抵抗を感じるのではないでしょうか。

一方、タイの方にとって仕事はあくまでお金をもらう手段の一つにすぎないため、辛いことや理不尽な状況に直面すればすぐに転職してしまう傾向にあります。

そのため「タイの方はすぐに辞めてしまう」という悩みを抱えている駐在員の方は多くいらっしゃいます。

「タイの仕事に対する価値観」を理解し、タイ人従業員に対する対応が適切かどうかを考えていくことが重要となるのではないでしょうか。

 

5.時間に対する意識

「遅刻をしてはいけない」「納期は守るべきだ」。これらは日本の方にとっては至極当たり前のように聞こえますが、国が変われば事情は変わるようです。

例えばタイの従業員が遅刻をしてしまったときに、理由は様々ですが、中には「日本ではそんな理由で遅刻はありえない!」と思うようなこともしばしばあります。

しかし、タイの従業員の中には「数分の遅刻のなにがいけないのか」と考えているかもしれません。

「規則は守るべき」と押し付けるのではなく、例えば「機械を時間通りに稼働させると利益が増え、それが給料や職場の改善にもつながる。」といった「規則が定められている理由」をしっかりと説明する必要があります。

日本人は時間をしっかりと守る傾向にあり、それは世界でも高く評価されている点ではあります。

しかし、タイでビジネスをおこなう際に、日本の時間に対する価値観を無理に押し付けると逆効果になるかもしれません。

6.ミスや怠慢を注意できない

タイ人マネジメントに苦労されている方から「注意できない」という悩みをよく聞きます。

タイ人の方は幼少期に怒られることが少ない環境で育ってきた人が多く、注意されることに慣れていない傾向にあります。

仕事でミスをするとついその場で注意したくなりますが、声を荒げたり、人前で従業員を注意した経験がある方は要注意です。

人前で注意、怒る行為はタイ人の方のプライドが傷つけてしまう行為にもなるので、冷静に落ち着いた状態で話し合うが望まれます。

7. 大事な人との時間を最優先

タイでは家族や友人思いの方が多く、大事な人との時間を重要視します。

仕事の後は、家族や友人との時間を過ごし、カフェやバーなどで他愛のない話をするそうです。

タイ人の方はなによりも良好な人間関係を重要視する傾向にあり、他の従業員が少し風邪を引いていたりすると「大丈夫?」とすかさず声をかけてくれます。

またタイ現地で長く活躍されている日本人の方からも、タイ人の優しさを感じるエピソードをよく聞きます。

日本人の中には「家族よりも仕事!」と考えている方もいらっしゃいます。そのため単身赴任なども仕方なく受け入れる方もいらっしゃいますが、タイ人からすれば「ありえない」と考える方が多いようです。

受け入れることが難しい価値観も、「タイの人とって大事な価値観」として一度受け入れ、その上でコミュニケーションを取ることが重要と考えられます。

お互いの違いを認識することの重要性

一概に「タイ人は〇〇だ!」と国籍などでフィルターをかけてしまうと、良好な関係に発展することは難しいのではないでしょうか。

「日本では〇〇は当たり前。だから日系企業で働くならばこうするべき。」と日本独特の価値観を振りかざすのではなく、お互いの文化、価値観の違いを認め、その上でどのようにアプローチするかを考えていくことが重要になります。

勤労を美徳する日本人の働き方は、世界で、またはアジアでスタンダートな価値観なのかを改めて確認し、「日本人」を一歩下がった視点で俯瞰してみるのもいいかもしれません。

まとめ

タイでビジネスをされている方で、タイのマネジメントについて苦労している人は多くいらっしゃいます。

そのタイでの仕事における苦労や苛立ちは「仕事を成功させたい!」という日本人ならではの責任感の強さからきているのかもしれません。

その日本人の長所やタイ人の長所を引き出し、お互いの価値観を共存させることが、よい人間関係の発展や、ビジネスの成長の鍵となるのではないでしょうか。

日本企業が海外進出することが求められる近い将来において、他国の背景を理解する柔軟な考え方はますます増していくと考えられます。

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